フリーランスSEになるには|単価相場・エージェント利用のメリット


システムエンジニア(以下、SE)として会社勤めをする人であれば、自分の会社がクライアントに請求している金額と自分自身の収入との間に莫大な開きがあることを良く知っているのではないでしょうか。

詳細な計算方法は割愛しますが、安定して一定程度の営業利益を計上できている企業に勤めている場合、SE当人の月の収入(額面)に対して二倍から三倍の金額を企業はクライアントに請求していることになります。

勿論、そのすべてが企業の収入になるわけではありません。人を一人雇う上で、企業は健康保険や厚生年金などの諸々を支払う必要があります。また、従業員規模が大きくなればなるほど、大規模な社屋を使用したり、少なくないスタッフをバックオフィス業務のために雇用することにもなります。

そういった諸々の必要経費との関係を勘案した上で、クライアントへの請求金額は決定されます。そのために、実際にSEが得る収入とクライアントへの請求金額とが、かけ離れた金額になってしまうのです。

このような金の動きを理解したうえで、それでも会社勤めを良しとする方がいる一方で、意を決して転職という選択肢を選ぶ方もいます。そして、その転職先の一つとしてフリーランスという働き方があります。果たして、フリーランスのSEにはどのような利点があるのでしょうか。

フリーランスSEになるには

そもそも、それまで会社勤めであったSEがフリーランスになるためには、どのような段取りが必要なのでしょうか?ここでは法的に最低限必要な手続きについて記載したいと思います。ですがその前に、フリーランスという言葉の定義について、簡単に説明しておきます。

SEやプログラマに限らず、フリーランスという言葉は色々な場面で登場します。ですが、この言葉は法的に厳密に定義されているわけではありません。いわゆる俗称です。法的に、より厳密には税法上ですが、フリーランスのような働き方を意味するのは“個人事業主”という単語になります。

個人事業主と対になるのが“法人”だと考えてよいでしょう。フリーランスとして研鑽を積んだ後に会社経営へとキャリアアップさせる方がいますが、これは個人事業主としてキャリアを積んだ後に法人化し、事業規模を拡大したことを意味します。法人になると、例えば銀行などからの借り入額が増えるなど、個人事業主時代に比べて事業規模を拡大させ、また節税などの面で相対的に有利な状況になるのです。

それでは、このようなフリーランスになるために、法的に必要な手続きとは何でしょうか?

本稿では、会社勤めであったSEがフリーランスにキャリアチェンジすることを想定しています。そのため、まずは既存の職を辞する必要があります。ただし、厳密にはフリーランスとして活動するにあたって、必ずしも現職を辞する必要はありません。

勿論、会社によって副業規定があり、大概は社員の副業を禁じていることでしょう。ですが、その決まりに法的な拘束力はありません。まして、就労時間外であれば猶更です。

とはいえ、事実上、企業勤めを続けながら大手を振ってフリーランスのSEとして活動することは困難なので、ここではまず退職をすることにしましょう。
そうした場合、まず行わなければいけないのは健康保険と年金の変更手続きです。

企業勤めであった場合は厚生年金に加入しており、企業から給与天引きで支払われていました。これが個人事業主になると、2年間の猶予期間はあるものの、利用できなくなるため、新たに国民年金やその他の任意積み立て型の仕組みを利用する必要があります。また、保険についても国民健康保険などへの変更手続きが必要になります。

次に、個人事業主としての活動を開始する上で必要な提出書類があります。まず、地方自治体には個人事業開始等申告書を提出する必要があります。これは住民税の納付管理を行うために必要な手続きです。具体的な提出方法については、地方自治体によって異なるのでHPなどを確認する必要があります。

さらに、地方ではなく国への納税手続きに必要な書類を税務署(国税庁所管)に提出する必要があります。個人事業の開業届出・廃業届です。ただし、これはその後の青色申告を行う際に前提となる手続きというだけであって、仮に青色申告を実施しないのであれば必ずしも必須ではありません。

そして最後に提出が必要となるのが所得税の青色申告承認申請手続です。ただし、これは文字通り青色申告を行う際に事前に必要となる書類ですので、やはり青色申告を実施しないのであれば必要はありません。

ちなみに、複式簿記による帳簿作成とPL.BSの財表の作成が必要になりますが、青色申告を行うと最大65万円が控除対象になります。フリーランスとして本格的に生計を立てていくのであれば、行くゆくは青色申告を実施するようになると思っておいたほうが良いでしょう。

フリーランスSEの単価相場と手取り

一般的に、フリーランスのSEの単価相場は60万円から80万円といわれています。勿論、複数の言語に精通している場合や、特定の業界にだけ重宝されるニッチな言語にも習熟してるなどの付加価値をつけることで労務単価は上がっていきます。

あるいは、業務知識が豊富で設計・開発だけではなく用件定義フェーズにも参画できるようなスキル・経験がある場合などもお、重宝されることでしょう。そのため、フリーランスのSEが単価を伸ばすには、幅広く技術スキルをのばしていくか、特定の業界にフォーカスして業務理解を深めていく、という二種類の方法があると捉えることができます。

仮に単価が70万円のフリーランスのSEを例に、年収と手取りの関係を見てみましょう。単価70万円で年中契約が途切れることがなければ、単純計算で年に840万円を売り上げることになります。ですが、今のご時勢、そこまで引く手あまたの状況ではありません。ここは謙虚に、稼働率80%(10ヶ月/年)としておきます。そうすると700万円がその年の売上げとなります。

また、個人事業主になっているので、企業勤め時代において無料で支給されていたサービス・物品の多くが自前で用立てる必要が生じています。企業勤め時代には額面とされていた会社からの支給額に対して各種税金・保険の支払いが生じていました。

フリーランスになると、クライアントから支払われた金額に対して、経費を差し引いたものが利益ないし年収となります。税金や保険料はこの年収に対して課せられるものなので、いくらまで経費参入できるかが個人事業主にとっても税務署にとっても争点となってきます。

個人事業主としての営業形態に依存してしまうので、一概に経費がいくらであるかを語ることはできません。そのため、ここでは経費率という概念を用いてみます。

経費率というのは、簡単に言ってしまうと事業で使用した経費の、事業によって稼げた収入に対する割合です。今は廃止されていますが、過去に確定申告を行う際に“概算経費率”という概念を用いて、どんぶり勘定で経費を計上することが許容されていました。この割合は、長年のデータの蓄積から導き出された業種ごとの適切と思われる比率ですので、大凡の金額規模を推し量るために参照することには有効です。

一般的に、フリーランスの場合はこれが50%~60%といわれています。ただし、これは事務所(自宅兼事務所)などを使用してその家賃(ないし減価償却費)を経費に含めることができる個人事業主も対象にしている消費率です。

SEのように在宅型ではなくクライアントオフィスで日々勤めることが出来る出向型の場合、ガス・光熱費・水道代・オフィス代などの固定費に該当する経費が大きく目減りして、代わりに交通費が多少増えることになります。そのため、ここでは消費率は40%とみなして計算してみます。

これを先の年毎の売上げに乗じて、700万×40%=280万円を経費とみなします。

さらに、年収420万円(700万-280万)に対する国民年金科料や住民税を計算すると、約75万円ほどが徴収されることになります。内訳は国民健康保険(25万)、国民年金(40万)、所得税(7万)、住民税(4万)といった具合です。

結果、単価70万円で10ヶ月就労した場合、このフリーのSEの手元には345万円が手取りとして残ることになります。これを多いととるか否かは個人差があるところでしょう。

仮に、クライアントへの請求単価が70万円だった場合、そのSEが企業勤めであったら月の収入(額面)は24万円から35万円と想定されます。間を取って月収を30万円と想定してみましょう。

さらに一般的なボーナス支給額である2か月分(年二回)も加味すると、年収は30万×12ヶ月+60万×2回=480万円 となります。この金額に対して厚生年金や社会保険の支払い額を計算すると、およそ85万円が徴収されます。つまり、最終的に手元に残るのは395万円というわけです。

このようにしてみると、フリーランスとして活動する上で如何に経費の使い方が重要であるかがわかります。現金として手取りを増やしたいのであれば、経費を抑えるのが手っ取り早いです。もしここで経費を100万円抑えて180万円にした場合、最終的に手元に残る金額は426万円になります。経費を増やすにせよ、減らすにせよ、上手に付き合っていく必要があるのがフリーランスの特徴だといえます。

フリーランスSEがエージェントを利用するメリット

フリーランスになったばかりのSEにとって、エージェントの存在は必要不可欠だといえるでしょう。特に社会人経験が浅いうちにフリーランスへの道を選んでいた場合は猶更です。それでは、エージェントがフリーランスのSEにもたらす恩恵とはどのようなものでしょうか?

最大の恩恵は、やはり大企業からの受注案件を提供する“繋ぎ”の機能でしょう。
企業勤めであれば営業部署や、場合によっては過去のクライアントからの口利きで案件が回ってくることがあり、SEは求められるサービスを提供する、という立場になります。

一方で、フリーランスになると、そのような営業活動は自分自身が行わなければならなくなります。コミュニケーション力が高く、交渉ごとが苦手ではなかったとしても、エージェントの助けなしに行う営業活動は簡単ではありません。古巣の人的ネットワークをある程度使えたとしても、いまや競合他社なのですから得られる情報は限定的なものになってしまいます。

また、多くの業界において、古巣の企業とフリーランスになったSEが同じプロジェクトで肩を並べて働くことは良しとされません。古巣が人的ネットワークを豊富に持つ大手であればあるほど、情報を得たとしてプロジェクトに入り込む“隙”が限定されてしまうのです。

エージェントは、このようなフリーランスが抱える悩みを解決する一助となっています。勿論、仲介マージンがとられているわけではあります。ですが、それを理由にエージェントを利用しない、という選択が出来るフリーランスのSEが何人ほどいるでしょうか。

なお、エージェントによっては今のプロジェクトが完了してリリースされてしまう数週間前から次のプロジェクトを探して、予定に穴が開かないよう配慮してくれるようなところがあります。また、新人のフリーランスSEにとってはうれしい確定申告のサポートサービスや、定期的な外部講師による研修制度などを導入しているエージョンともあります。

せっかく息苦しい企業勤めから開放されたのにエージェントと名を変えた管理者に指示されるのは辛抱できない、と思う方もいるかもしれません。そのような方は、クライアントからの声がけが減るなどの何らかの困難が生じたときにだけエージェントを頼る、など付き合い方に緩急をつけると良いでしょう。

フリーランスSEの年齢

平成26年に、中小企業庁が大規模なアンケート調査の結果を公表しました。“小規模企業等の事業活動に関する調査”です。800名の自称フリーランサーに対して行われたアンケート調査によると、一般的に日本社会における個人事業主の大半を占めているのが40代(290名 36.3%)と50代(306名 38.3%)で、高齢化が進んでいます。ただし、この資料からは業種別の年齢分布を知ることはできません。

アンケート対象の800人の中でフリーランスのSEとして活動しているのは175名(21.9%)と最多なので、おそらくは40代と50代にも相当数が分布していると推測することができます。

また、一般的に、SEのフリーランスは30代ないし40代で頭打ちであるといわれています。日進月歩の技術発展についていくことができず、早い段階で引退せざるを得ないことが背景にあるといわれています。これに加え、さらには給与面の限界についても考えることができます。先に、フリーランスのSEの単価は60万から80万円であると記しました。

また、これら請求単価から必要な経費を引き、また保険料や年金などを差し引いた実際の手取り額のシミュレートも記しました。請求単価に比べると手取り額が見劣りするのは明らかですし、さらには定年がないので退職金がありません。企業厚生年金ほどの年金支給も見込めないので、実はフリーランスの生涯年収は企業務めの場合と比べて必ずしも有利とはいえないケースがあります。

一説によると、フリーランスのSEになったものの月ごとの請求単価が40万程度である場合は、むしろ20代後半では一般企業に再就職したほうが生涯年収の観点で有利だといわれています。同様に、請求単価が50万であれば30代前半、60万であれば30代後半、70万であれば40代前半で事業会社に再就職することが生涯年収の観点で合理的だと考えられます。定年である60台半ばまでフリーランスを続けることが合理的であるのは、平均した月ごとの請求単価が100万円を超えた場合となります。

果たして、60万から80万円が一般的といわれるフリーランスのSE業界において、40代を超えてもまだフリーランスを続けたいと思える人がどれだけいるのでしょうか?生涯フリーランスとして活躍することを考えているかたも、一度生涯年収の観点で試算してみることをお勧めします。

フリーランスSEの確定申告方法

確定申告は、ご存知の通り正しく納税を行うために行うべき手続きです。また、フリーランスの場合はクライアントからの支払い時に10%の所得税を天引きされることが珍しくありません。

そのような場合は、確定申告は収めすぎた税金の還付目的に行う、といえるでしょう。ここでは、話を分かりやすくするため、前者の正しく納税を行うための手続き、という前提とします。

また、副業としてのフリーランスではなく、主業としてのフリーランスということも前提とします。主業として企業勤めを続けており副業としてフリーランスも行っていると想定してしまうと、主業・副業を合わせた総収入に対する各種税金を主業である企業側が支払うことになってしまうため、個人として行うべき確定申告の意味が変わってくるためです。(正しく納税を行うための手続き、ではなく、主業である企業にばれないための手続き、となってきます)

では、個人事業主がいざ確定申告を行うにはどのように対応すればよいのでしょうか。ここでは白色申告と青色申告について説明します。

まず、白色申告と青色申告の違いですが、簡単に言うと“経費に関わる帳簿管理を厳密に行うか否か”によって個人事業主は白色申告か青色申告かを選ぶ必要があります。そして、白色申告であるか青色申告であるかによって“税額控除を受けることが出来るか否か”が変わってきます。

2014年の制度改定以前であれば白色申告においては帳簿の作成は求められていませんでした。その後の改定で、白色申告は簡易な帳簿の作成が求められるにいたっています。

これは“簡易”というだけあって、複式簿記というややこしい帳簿作成が求められる青色申告と異なり、比較的簡単に作成することができます。家計簿のように、1日の売上げと費用だけを記録していくイメージになります。

このように記すと、白色申告は税額控除の恩恵を受けれないだけでなく、面倒な帳簿管理までさせられて良いことがないように思われるかもしれません。ですが、以下のように必要な帳簿の種類を列挙していくと、依然として白色申告が簡易であることがわかります。

白色申告で必要な帳簿

  • 法定帳簿(先に記した一日の売上げと費用が記載されているもののほか、現金出納帳など)
  • 任意帳簿(上記以外の取引に関する帳簿で、売掛帳や固定資産台帳など)

青色申告で必要な帳簿(65万円控除の場合)

  • 仕訳帳(複式簿記)
  • 総勘定元帳
  • 現金出納帳
  • 預金出納帳
  • 売掛帳
  • 買掛帳
  • 経費帳
  • 固定資産台帳

青色申告でこれだけ多くの帳簿を厳密に管理することが求められるのは、最終的に提出が求められる決算書が損益計算書と貸借対照表であるためです。白色申告の場合は損益計算書の提出だけでよいので、やはり多くの方にとっては白色申告が相変わらず容易に作成できるのではないでしょうか。

なお、節税対策として秀でているのは青色申告ですので、興味がある方は税理士などの専門家に相談しながら作成を試みるのが良いでしょう。

例えば、親族や配偶者への給与支払いがある場合などは、白色申告だと税額控除額に上限がありますが、青色申告だと妥当な金額である限りは制限がありません。(白色申告の場合、配偶者への給与は最大86万円、親族への給与は最大50万円が税額控除対象です)

ただし、先にも記しましたとおり、青色申告を行うためには青色申告承認申請手続とその前提である開業届出・廃業届を提出する必要があります。青色申告承認申請手続きは個人事業主としての開業のタイミングや、白色申告からの切り替えであるか否かによって、それぞれ異なる期限があります。青色申告に挑戦してみたい場合は、この期限についても間違いの内容確認するようにしてください。

フリータンスSEの名詞の作り方・項目

先にエージェントを利用することのメリットに関するチャプターでも記載しましたが、フリーランスのSEにとって営業活動は死活問題です。企業勤めのころと違って、案件の獲得は自分自身で行わなければなりませんし、これまで培ってきた人的ネットワークをどの程度あてに出来るかも定かではありません。

IT関連の業界講演会であったり、エージェントの紹介で参画したプロジェクト先などでフリーランスとして活動し始めた自分自身のことを売り込んでいく必要があります。名詞はそのための重要な、そしてもしかすると唯一のツールになってきます。

日系の企業勤めをしていると、当然その企業から各員に会社が作成した名刺が配られます。そこには、自分の名前、連絡先、所属部署、役職、企業名称、そして企業ロゴが記されているのが一般的です。昔からよく言われますが、“日本人は自己紹介するときにどの会社の誰々である”と紹介するといわれています。名刺のデザインは、それを体言していると云えます。

一方、欧米の方々はどのような会社に勤めているのかは言わないか後回しにして、“どんな仕事をしている誰々である”と自己紹介をする、といわれています。フリーランスのSEが用意すべき名刺は、こちらのデザインです。

企業勤めである場合は、担当者個人の信用も重要ですが、いざとなったときの責任の所在となる法人の信用がより一層重要でした。そのため、企業名や所属部署、または役職という情報が重要だったのです。当然のことながら、フリーランスになったからには個人の能力のみを売りにすべきです。そのため、名刺には自分の所属の代わりに自分の専門分野を記すのが有効でしょう。

また、単に無機質な専門分野を記載するだけではなく、相手の印象に残るような“肩書き”にアレンジして表現するのが有効です。例えば、ERPの設計開発だけでなく要件定義まで行うことが出来るのであれば、“川上から川下まで対応できるERPコンサルタント”といった具合です。自分の経歴やスキルの全てを記載する必要はありませんし、そのようなことはすべきではありません。

重要なのは、名刺を受け取った人に自分という選択肢があることを印象付けることです。より詳しい経歴については、先方が興味を持ってから語ればよいことです。

相手に印象を与え記憶に残すという意味で、ロゴや色などに工夫を凝らすのも一手です。ただし、クライアントによってはこちらが工夫した装飾に対して華美過ぎると悪印象を持つことがありえます。相手の業界や年齢層を鑑みて、複数種類の名刺を用意して、TPOに合わせて使い分けるのも重要です。

このような名刺作成は、最近では様々なデザインソフトが販売されているので諸個人でもさほどの苦労なく作成できるでしょう。ですが、最初にも記載しましたがクライアントとのパイプがあるか否かはフリーランスのSEにとって死活問題です。そして、名刺は唯一絶対のツールです。

そうなると、ある程度のInitial Costを投じることで心象の良い名刺を作成できるのであれば、専門家に依頼するのも合理的な選択肢といえるでしょう。自分にデザイン系のスキルがなく、また特別なコネクションがないのであれば、出し惜しみせずに名刺作成に資金を投じるべきとさえ云えます。

フリーランスのSEも営業が必要?

前のチャプターで散々名刺の重要性を語っていることから分かるように、フリーランスのSEが営業活動と無縁で入られません。ですが、ここでいう営業活動というのは大企業における営業部署のそれとは一風変わったものになるはずです。どちらかというと、ソリューション営業やコンサル営業に近くなります。

まず、飛び込み営業や電話営業の類はやり様がありません。また、不動産業のようにテナント設置型の営業活動もできません。ここで要求される営業活動というのは、ベンダー主催の講演会やパーティーなどの場で地道に名前を売りコネクションを広げていく活動と、アサインされたプロジェクト先で実績を残したうえで名前を売っていく方法に二分されていきます。

この二つの方法の中で、より即効性と永続性があるのはアサイン先のプロジェクトでの営業活動になります。まして、それが大規模プロジェクトであれば猶更重要になってきます。というのも、大規模プロジェクトになればなるほど、多くのSIベンダーであったりITコンサルなどが参画し、コングロマリッドとしてプロジェクトが運営されるようになります。

そこにフリーランスのSEが参画する場合、例えばクライアントと直接契約を交えることもあれば、クライアントと契約をしているベンダーやコンサルが自社メンバーの一人として契約することもあり得ます。特に後者の場合においては、フリーランスのSEの活躍を多くのプロジェクト関係者が注視することになります。

理屈は簡単です。フリーランスだろうが自社社員であろうが、プロジェクトメンバーとして連れてきたからにはクライアントと約束した品質を担保する必要がSIベンダーやITコンサル会社にはあるのです。

優秀なフリーランスであれば、SIベンダーやITコンサルは是非次回もお願いしたいと喜んで関係の継続を求めてくるでしょう。一方、期待値を下回っていた場合は途中で契約を打ち切ることもありますし、多くの場合は社内で要注意のフリーランスとして警戒されることにさえなり得ます。

上記の次第で、対クライアントだけではなく共に働くSIベンダーやITコンサルに対しても、フリーランスのSEは常に意識を向けながら日々の業務をこなしていくことが望ましいです。

とはいえ、これは始終名刺をばら撒く、愛想を振りまく必要があるというわけではありません。与えられたミッションを忠実にクリアしていき、場合によっては求められた内容よりもほんの少し付加価値をつけた成果物を作成する程度で十分でしょう。

スキル・ナレッジの観点で頼りになる、と思われることは重要です。それに加え、フリーランスとはいえ与えられたタスクをこなすだけ、というわけではないと態度で示すことができれば、より一層重宝されることでしょう。良くも悪くも日系企業は血肉の通った関係を好む傾向があるので、程よく“そういったこともできます”とアピールすることは重要です。

フリーランスとはいえ、全ての人間関係と無関係に仕事を行うことは出来ません。むしろ、フリーランスのSEにこそ、コミュニケーション能力や交渉能力が求められるといってよいのかもしれません。

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