固定資産税とは?|納期・課税対象・土地の課税標準額の調べ方


固定資産税とは

固定資産税とは、土地や一戸建ての家、マンションなどの不動産や償却資産の所有している人が支払わなければならない税金のことで、市町村(東京都は特例で都が課税する)が、納税通知書を納税者に発送して徴収します。

納税者は対象となる資産の所有者なので、賃貸住宅に住んでいる人には納税義務はなく、その不動産の所有者である家主が支払っています。
固定資産税の対象になる資産は、土地や家以外にも以下のようなものがあります。

土地

田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野などの土地

家屋

住家、店舗、工場、倉庫などの建物

償却資産

事業を行うために必要な資産(例えばパソコンや応接セット、厨房器具、医療機器、美容機器、印刷機など)

償却資産の対象となるものは細かく条件があり、例をあげると耐用年数が1年未満のものや取得価額が10万円未満で損金算入したものは対象となりませんし、ソフトウェアなどの形がないものは含みません。

償却資産については、各地方自治体の税事務所のホームページやパンフレットなどで確認することができます。償却資産は申告して納税するものなので、申告をしていない場合は納税通知書は届きませんが、土地や家屋などの不動産は地方自治体がその資産について把握しているので、時期がくれば申告などをしなくても納税通知書が届きます。

固定資産税は資産を持っている限りは毎年課税されるので、その計算方法や軽減措置について理解し適用ができるものについてはしっかりと確認しておきましょう。

固定資産税の計算方法

固定資産税の税額は、固定資産の評価額に標準税率をかけるだけで計算することができます。というとかなり簡単なように聞こえますが、実はなかなかにややこしい計算が必要になります。固定資産税の税額を計算するためには、まずは固定資産の評価額を求めなくてはなりません。

さらに条件によっては、軽減措置や減額対象となることがあります。軽減措置については後程詳しく解説しますので、ここでは基本的な固定資産税の計算方法として、〔固定資産税評価額×標準税率=固定資産税額〕を記憶しておいてください。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額は、土地や家屋の資産価値を表したもので、土地は国土交通省が定めている価格、家屋はその時の時価となります。土地の価格は随時変動するので、本来であれば毎年評価額は変わるはずなのですが、全国にある膨大な量の土地について調査をして評価額を決定するのは実務上不可能なため、通常は3年に1度評価額の調査が行われています。

固定資産税評価額は市町村長が決定します。家屋やマンションの評価額を調べる方法は市町村役場で「固定資産課税台帳」を閲覧すれば確認することができます。またもっと簡単に知りたい場合は、不動産を購入した販売業者に確認をするのが手っ取り早いでしょう。

土地の評価額については国土交通省の地価公示を検索、または各自治体のホームページで公表されている「路線価」で確認することができますが、それがそのまま課税標準額となるわけではないので注意してください。

土地の課税標準額の調べ方

家屋やマンションの場合は、固定資産税評価額と固定資産税課税標準額は基本的に同じなのですが、土地の課税標準額は評価額とは異なります。住宅用地の場合は課税標準額が圧縮する特例措置ありますし、土地の固定資産税評価額が大きく上昇した時に、納税者の税負担が急激に増えてしまうことを防止するために、「負担調整率」で課税標準額が調整される措置があります。

固定資産税評価額にそれらの措置を適用させて算出される、「固定資産税課税標準額」を使って固定資産税額を算出します。

住宅用地の特例

・小規模住宅用地は、200㎡までの部分の課税標準評価額が1/6に減免されます。
・一般住宅用地は、200㎡超える部分の課税標準評価額が1/3に減免されます。

※この特例を適用した課税標準額を「本則課税標準額」といいます。

負担調整率・負担水準

まずは「前年度の固定資産税課税標準額÷今年度の固定資産税課税標準額=負担水準」という計算式を使い、負担水準を算出します。負担水準が100%以上の場合は、上の特例を適用させた「本則課税標準額」に固定資産税の税率をかけて固定資産税の金額を算出します。

負担水準が100%未満の場合は、「前年度課税標準額+本則課税標準額×5%」の金額が課税標準額になります。しかし本則課税標準額を上回る場合は本則課税標準額、本則課税評価額の20%を下回る場合にはその20%相当額が課税標準額となりますので注意してください。

土地の場合は、この方法で算出される課税標準額に、固定資産税の税率をかけて固定資産税額が計算できます。

標準税率

固定資産税評価額が分かったら、あとは税率をかければ固定資産税の金額が算出できます。

基本的に固定資産税の標準税率は1.4%なのですが市町村長が決定することができますので、自治体によっては財政難などの都合から標準税率よりも少し引き上げられていることもあります。

固定資産税はいつ払うのか?納期は?

固定資産税は各市町村が徴収しますから、納期についても全国で統一されているわけではありません。固定資産税の納税は通常1年分を4回に分けて支払います。

東京都を例にあげると平成29年度の固定資産税の納期は、第1期が6/1~6/30・第2期が9/1~10/2・第3期が12/1~12/27・第4期2/1~2/28となっています。納税通知書は6/1に発送され納付期限は納付月の末日です。

実際の納期については各市町村で異なりますから、固定資産がある市町村役場に確認をしてください。

納税額が決まると自治体から納税通知書が送られてきます。この納税通知書は、税事務所長から納税者が賦課決定を受けたという法的効力がある手紙で、再発行をすると二度賦課決定が下されたことになってしまうため、万が一紛失しても再発行することができません。納付書については再発行が可能なので、もし紛失してしまった場合は管轄の税事務所に問合せてください。

固定資産税は誰に課税されるのか?

固定資産税は固定資産の所有者という話がこれまでにもちょこちょこと出てきましたが、正確にいうと1月1日時点での所有者となります。ですから極端な話1月2日に不動産を売却したとしても、納税時期になると元の所有者に納税通知書が届きます。

実際にはそれほど極端な例は少ないですが、年度中に不動産を売買する可能性は十分にあるので、もし売却する場合は固定資産税の取り扱いについて売主と買主でしっかりと話し合いをして解決しておきましょう。

固定資産の所有者を調べる方法は、不動産の場合は登記簿を確認すれば分かります。それ以外の方法だと市町村役場に行って、土地であれば「土地補充課税台帳」、家屋であれば「家屋補充課税台帳」を確認すれば調べることができます。償却資産については「償却資産課税台帳」に所有者が登録されています。

固定資産税の軽減措置とは

固定資産税にはいくつかの軽減措置が設けられています。それぞれに条件が決まっていますので、しっかりと理解して該当する場合は納税通知書の税額が減額になっているかをチェックしておきましょう。

また、耐震改築やバリアフリー特例などについては申告が必要となっていますので、該当する場合は施工業者に証明書を発行してもらい、市町村役場か都税事務所で手続きをしてください。固定資産税の減額対象であれば、大幅に固定資産税を下げることもできるので面倒でもしておいた方がよいでしょう。

新築住宅の建物

平成30年3月31日までに新築された建物で以下の床面積要件を満たす場合は、課税床面積が120㎡までの部分について、固定資産税が1/2に減額されます。減額期間は新たに課税される年度から3年度分(3階建以上の耐火・準耐火建築物は5年度分)、また認定長期優良住宅については5年度分(3階建以上の耐火・準耐火建築物は7年度分)となります。

  • 一戸建て住宅…50㎡以上280㎡以下
  • 店舗付き住宅…居住部分の床面積が50㎡以上280㎡以下(居住部分の床面積が全体の1/2以上であること)
  • アパートなどの共同住宅…50㎡以上280㎡以下(※1)
  • マンションなどの区分所有の住宅…50㎡以上280㎡以下(※2)(専有部分のうち居住部分が、その専有部分の1/2以上であること)

※1.住居部分の床面積に、廊下や階段などの共有部分を住居戸数で割って合計した床面積
※2.貸家の場合は40㎡以上280㎡以下となります。

耐震建て替えをした建物

昭和57年よりも前からある家屋を取り壊して、耐震改修を施した家屋を平成30年12月31日までに新築した場合、新築後3年間の固定資産税が全額減免となります。

改修工事をした建物

耐震改修をした建物

平成30年12月31日までに耐震化の改修をした場合、翌年度1年分の固定資産税が120㎡相当分まで全額減免となります。

バリアフリー改修工事をした建物

平成30年3月31日までにバリアフリー改修工事をした場合、翌年度分の固定資産税が、100㎡相当分まで1/3に減額されます。バリアフリー改修工事には一定の要件に該当する必要があります。

省エネ改修工事をした建物

平成30年3月31日までに一定の省エネ基準を満たす改修工事をした場合、翌年度の固定資産税が120㎡相当分まで1/3に減額されます。この減額措置は条件が多いので該当するかどうかは、自治体へ確認をしてください。

固定資産税を滞納したらどうなる?

固定資産税の納付期限までに支払わなかった場合、納付期限の翌日から1ヶ月間は年2.9%、1ヶ月以上たつと年9.2%の延滞金が発生します。また納付期限から20日以内に、徴収職員が督促状を納税者に発送します。それでも支払われなければ、金融機関や保険会社、取引先などに財産調査が入ります。

個人事業主の場合、取引先に財産調査が入れば今後の取引にも大きな影響を与えてしまう可能性があります。財産調査後には財産の差押が行われます。差し押さえられる財産は、給料・預金・不動産・保険・売掛金などが対象になります。

差し押さえられた財産は公売という形で売却されて滞納を解消しますが、住宅ローンの返済中であれば、この差押えになった時点で金融機関により競売の手続きが開始されることになります。

個人事業主の場合、経営がうまくいかず様々な支払が滞ってしまうことがあるかもしれませんが、そのような場合は自治体に早めに相談をしておきましょう。ちなみに経済的に厳しい状態に陥ると、カードローンなどの返済を優先してしまいがちですが、金融機関が財産を差し押さえるためには裁判所での許可が必要となります。

一方、地方自治体は差し押さえの権限を持っているので、どちらかというとカードローンなどの返済よりも、地方自治体の方の支払を優先させた方がリスクは少なくてすみます。いずれにしても支払が難しい時は、誠意をもって早めに相談することで分納などの対応をしてもらえる可能性もあるので、すぐに相談しましょう。

固定資産税の平均的な課税額は?

固定資産税が課税される対象の資産は、ピンからキリまでありますし、不動産であれば立地条件などによって全く評価額が違います。また軽減措置なども様々ありますから平均は出すことができませんし、出せたとしてもおそらく参考にはなりません。

そこで固定資産税額は様々な条件で大幅に違うということを大前提として、新築一戸建てを例にあげて実際に計算してみたいと思います。上で解説したような耐震改修工事やバリアフリーなどの減額措置は計算に入れていません。

新築一戸建て

条件

土地面積:150㎡
家屋の床面積:100㎡
土地:平成29年度評価額45,000,000円/平成28年度固定資産税課税標準額6,750,000円
家屋:平成29年度評価額6,000,000円

土地の固定資産税額

小規模住宅用地の軽減措置が適用されるため、45,000,000円×1/6=7,500,000

平成28年度課税標準額6,750,000円÷7,500,000=0.9なので負担水準は90%となります。90%は負担調整措置の計算が必要になりますから、

7,500,000円×5%+6,750,000円(前年度課税標準額)=7,125,000円←本則課税標準額を上回っていませんし、20%下回ってもいませんので、この金額が課税標準額となります。

土地の課税標準額7,125,000円×標準税額1.4%=99,750円
結果土地の固定資産税額は、99,750円です。

家屋の固定資産税額

家屋の評価額6,000,000円×標準税額1.4%=84,000円

新築住宅なので減額措置により、

84,000円×1/2=42,000円

結果、土地の固定資産税額は84,000円です。

固定資産税は必要経費として計上できるのか

固定資産税が課税される不動産が、事務所として使っている土地や建物といった場合、固定資産税はそのまま必要経費となります。自宅と店舗やオフィスが同じ建物の場合は、固定資産税を家事按分し事業分を必要経費にすることができます。

固定資産税は4回にわけて納税をしますので、確定申告時に納期がまだ来ておらず未払になるものが出てきますが、その取扱いは納税通知書に記載されている賦課決定日(税額が決定した日)にまとめて計上することもできます。

固定資産税の勘定科目

固定資産税を仕訳する時の勘定科目は「租税公課」です。

仕訳例

・固定資産税160,000円の賦課決定があった時の仕訳
借方/租税公課:160,000 貸方/未払税金:160,000

・上記の固定資産税の第1期分を現金で支払った時の仕訳
借方/未払税金:40,000 貸方/現金40,000:摘要/固定資産税第1期分

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