還付申告の方法と期限は?|還付申告するときに注意すべきポイント


還付申告とは

還付申告とは

還付申告とは、納税者が確定申告書を提出することにより、税金が還付される申告手続きです。還付申告により、源泉徴収や予定納税で払いすぎた税金が戻ってきます。還付申告は、所得税、法人税、消費税が多いと思いますが、ここではITフリーランスの方が行う所得税の還付申告について中心に書きたいと思います。

還付申告の要件

還付申告を行うための要件は、以下の3つです。
①予定納税・源泉徴収等で、その年の税金をすでに支払っていること
②提出すべき申告書及び明細等を期限までに税務署に提出すること。
③保存すべき書類をきちんと保存していること。
還付申告は、税金の「還付」であり、税金の受取りではありません。予定納税・源泉徴収等で、きちんと事前に税金を納付していることが条件です。税金を納付せずに、支払ったと嘘をつき、還付申告を行い、不正に税金の還付をうける方もいます。これは完全な犯罪です。

還付申告を行うためには、法律で規定された書類を提出又は保存する必要があります。例えば、源泉徴収票や医療費の領収書等です。ITフリーランスの方であれば、法人のお客様ら法定調書が送付されると思われます。税務署への提出義務はありませんが、源泉税を支払ったことを証明する書類として、きちんと保存してください。

還付申告の例

個人所得税

個人所得税では、暦年の途中で、予定納税・源泉徴収等の税金の前払いがあります。暦年終了後、翌年の3月15日までに確定申告を行い、納税額を確定します。予定納税・源泉徴収等の前払いした税金の金額が、1年間の所得に対する税額を上回る場合に、還付金が税務署から支払われます。

ITフリーランスの方の場合、前年度から大幅に所得が減ってしまった場合や多額の医療費を支払った場合に、還付申告をして、税金の還付を受けることがあります。

法人税

法人税も個人所得税と同様に、暦年の途中で、予定納税・見込納付・源泉徴収等の税金の前払いがあります。事業年度終了後、3カ月以内に確定申告を行い、納税額を確定します。予定納税・見込納付・源泉徴収等で前払いした税金の金額が、1年間の所得に対する税額を上回る場合に、還付金が税務署から支払われます。予定納税は、前年度の法人税額が基準になるため、前年度から大幅に業績が悪化した場合に、法人税の還付申告が行われる場合があります。

消費税

消費税の場合も、予定納税という形式で、事業年度の途中に消費税の前払いを行うのが一般的です。事業年度終了後、2カ月以内に、消費税の確定申告を行い、納税額を確定します。予定納税で前払いした税金の合計金額が、その年に納付すべき消費税額を上回る場合に、還付金が税務署から支払われます。

予定納税は、その前の消費税の納付金額に基づき算出されます。前年度と比較して、売上が減少した場合に、消費税の還付申告を行う場合が多いです。また、支払った消費税の金額が、預かった消費税の金額を上回る場合も、消費税の還付が行われます。

ITフリーランスの方で、多額の出費がある場合は、課税事業者選択届出書を提出し、消費税の申告書を提出することで、消費税の還付を受けることができます。

還付申告する時に注意すべきポイント

事前準備

還付申告は、準備が非常に重要です。何の準備もなく、翌年の3月に還付申告をしようとしても、なかなか難しいと思います。還付申告を行うときに特に重要なのは、必要書類をきちんと保存しておくことです。源泉徴収票、法定調書はもちろんのこと、ITフリーランスの方の場合は、必要経費の領収書等もきちんと保存しておきましょう。e-Taxで還付申告を行う場合は、マイナンバーカードの取得を区役所等で事前に行ってください。

また、エクセル等で事前に収入金額や必要経費の金額を算出しておくと、還付申告を行う時にスムーズに行うことができます。もし可能であれば、①1年間の納税額の概算、②予定納税・源泉徴収等の税金の前払い金額の合計、③納付又は還付金額の概算を算出しておくとベストです。税金の計算は、あまり複雑ではありませんので、エクセル等があれば、簡単にできます。

還付申告書作成・提出

還付申告の時期になりましたら、実際の申告書を作成します。還付申告の際は、5W1Hで確認することが非常に大事です。

①いつ(When)

申告期限を確認します。所得税の場合は、翌年の3月15日です。所得税の場合は、申告期限の延長がなく、2カ月半しかありません。その意味でもその年度中での準備が不可欠です。3月15日までに還付申告を行おうとすると間に合いません。2月15日くらいに還付申告をする気持ちでスケジュールを立ててください。

② どこで(Where)

所轄の税務署を確認します。提出する税務署を間違えてしまうと還付が行われません。また、e-Taxという電子申告の制度があり、インターネットで還付申告書を提出することが可能です。ITフリーランスの方には、大変便利な機能です。

③ だれが(Who)

納税者本人が行うのか、税理士にお任せするのかを決めておきます。申告時期(2月16日から3月15日まで)に他の業務等で忙しい場合は、税理士にすべてお願いしてしまうのもよいかもしれません。

④ なにを(What)

所得税・法人税・消費税等のどの税目について、還付申告を行うのかを決めておく必要があります。

⑤ なぜ(Why)

多く支払った税額と納付すべき税額との差額を還付してもらうためです。

⑥ どのように(How)

e-Taxで行うのか、紙の申告書を税務署に提出するのか、決めておく必要があります。ITフリーランスの方であれば、e-Taxで還付申告するようが簡単だと思います。e-Taxで還付申告を行うと還付税額の計算等もすべて自動で行ってくれます。e-Taxで還付申告を行うと、提出してから、還付するまでの日数も短くなります。

還付申告の対象とならない所得とは?

所得の種類

所得税では、[利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得]の10種類の所得があります。所得の種類に応じて、源泉所得税や税額の計算が異なっています。また、同じ所得でも、譲渡所得のように、種類によって税金の取り扱いが異なるものも多くあります。

還付申告の対象とならないもの

実際に納付すべき金額よりも、源泉税や予定納税等の金額が大きければ還付申告の対象となります。源泉徴収の対象になっていれば、その源泉徴収の金額が実際に納付すべき金額より多ければ、還付申告の対象になります。

源泉徴収の対象でない所得は、税金の前払いを行っていないため、原則として還付申告の対象とはなりません。ただ、予定納税等の支払いがあり、予定納税等の合計額が納付すべき金額よりも大きい場合ば、その所得が源泉徴収の対象でなくても、還付申告を行うことは可能です。

還付申告の期限はいつからいつまでなのか

還付申告の期限

所得税の確定申告期間は、翌年の2月16日から3月15日です。ただ、還付申告については、通常の確定申告期間とは関係なく、翌年の1月1日から5年間提出することができます。逆に言うと5年を経過してしまうと、還付申告を行うことはできません。

更正の請求

申告書提出後に申告内容に間違いがあり、還付申告を行う場合は、更正の請求という手続きを行います。更正の請求の期限は、原則として還付申告書を提出した日又は所得税の法定申告期限のうちいずれか遅い日から5年以内となっています。

還付申告の時に必要な書類

税務署への提出書類

還付申告の時に必要な書類は、申告書と添付書類です。還付申告の内容にもよりますが、食税の還付申告では、必ず第一表と第二表は必要です。事業所得であれば、貸借対照表や損益計算書の添付も必要になります。

源泉徴収票やマイナンバーカードの写しも添付する必要があります。還付申告時に、必要書類をきちんと添付して税務署に提出しないと、後日税務署から連絡があり、再提出を依頼されたり、還付がスムーズに行われない可能性もあります。

ITフリーランスが保存しておくべき書類

還付申告を行うと税務署からお問い合わせが来る可能性があります。その時のために、還付申告書の控え、請求書、領収書、法定調書、その他の明細はきちんと保存しておく必要があります。

還付申告の方法

還付申告のスケジュール

所得税の還付申告は、以下のスケジュールで行います。2月20日申告する場合の日程です。所得税の申告期限は、3月15日ですが、余裕をもって早めに行うことが大切です。

① 必要書類とデータの準備(1月31日)
② データの集計(2月10日)
③ 還付申告書の作成(2月15日)
④ 所轄税務署へ還付申告書の提出(2月20日)
⑤ 還付金の受取(3月30日)

還付申告の方法

還付申告の方法は、2つあります。e-Taxによる電子申告と、紙ベースで提出する方法です。紙ベースで申告書を提出する場合は、郵送で行う方法と、所轄税務署を訪問して直接提出する方法があります。ITフリーランスの方へのお勧めは、e-Taxです。簡単に作成でき、還付も早く行われます。国税庁のホームページにe-Taxのコーナーがありますので、ぜひご参照ください。

e-Tax以外にも国税庁のホームページに、確定申告に関する豊富な情報があります。ITフリーランスの方が還付申告に必要な情報は、国税庁のホームページにほぼすべて掲載されていると思います。また、どうしてもわからない場合は、国税庁の電話相談センターに問い合わせるのも1つの方法です。国税庁の電話相談センターの方の対応は、非常に丁寧で親切です。

還付金の受取り

還付申告書の提出から還付金の振込まで、通常1カ月から1カ月半かかります。e-Taxの場合、還付がさらに速やかに還付手続きが行われます。還付金の送金手続きが行われると税務署から「国税還付金振込通知書」というハガキが届きます。

還付加算金という利子が加算されるため、申請した還付金額よりも多い金額が還付されることが多いです。申告内容について問い合わせがあった場合は、税務署の方にまず整理番号やマイナンバーを確認してから、対応するようにしてください。還付金詐欺の可能性もあります。

税務署からお問い合わせ等があった場合は、税務職員の問い合わせの内容に誠実に対応してください。税務署というと近寄りがたいイメージがあるかもしれませんが、税務署のご担当者は、基本的に謙虚でいい人が多いです。

還付申告と確定申告の違い

確定申告

所得税の確定申告は、その年の1月1日から12月31日までの1年間に発生した全ての所得の金額とそれに対する所得税を計算し、申告期限までに税務署に確定申告書を提出することです。確定申告により、源泉税や予定納税等ですでに支払った税金との過不足を精算する手続です。

還付申告

納税金額に不足がある場合は、不足分を納税します。すでに支払った金額が納付すべき金額よりも多い場合は、その差額を還付します。還付申告は必ず確定申告ですが、確定申告が還付申告とは限りません。また、還付は、払いすぎた税金を取り戻す手続きですので、違法行為では全くありません。

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