青色申告承認申告書の書き方と記入例|税務署への提出期限と注意点


青色申告承認申告書とは

確定申告をする上で白色申告に比べると、青色申告の方がメリットも多いことから、青色申告で確定申告をする人が増えています。青色申告をするためには、事前に手続が必要で「青色申告承認申告書」という書類を作成して提出しなければなりません。

青色申告承認申告書の提出は、事業を営んで所得を得ている人や不動産所得・山林所得が生じる業務を行っている人で青色申告の承認を受けようとする人が対象となります。

青色申告承認申請書は、各税務署に直接取りに行くか国税庁のホームページからのダウンロードで入手することができ、必要事項を記入して提出すれば、その年分の確定申告は青色申告で行うことができます。

青色申告承認申告書への記入項目はそれほど多くはありませんが、記入の内容によって青色申告のメリットともいえる最大65万円の控除が受けられなくなってしまう可能性もありますので、注意して作成しましょう。

青色申告承認申告書の書き方

宛名

宛名は納税する税務署名を記入します。納税する税務署は事業所が所在している住所を管轄しているところで、国税庁のホームページにある税務署所在地案内で検索すれば、税務署名と管轄地域を調べることができます。

提出日

申請書を提出した日を記入します。税務署の窓口に直接持参する場合は、窓口で渡す時に記入することもできます。郵送の場合はポストに投函する日を記入します。

納税地

納税の対象となるものを「住所地」「居所地」「事業所等」の中から該当するものを〇で囲み、所在地と電話番号を記入します。自宅と仕事場を兼用している個人事業主の場合は、住所地と電話番号を記入します。自宅以外に事務所を構えている場合には、「事業所等」を選択して所在地と電話番号を記入します。

上記以外の住所地・事業所等

納税地以外に住所や事業所がある場合は記入し、ない場合はなにも記入しません。

氏名・生年月日

個人事業主本人の氏名と生年月日を記入して、必要事項を記入し終わった後で氏名の欄に押印します。

職業欄

職業の内容を具体的に書きます。

屋号

具体的な店名や社名などを記入します。ない場合は記入しなくても大丈夫です。

所得税の申告年

確定申告を青色申告書で申請したい年を記入します。

事業所又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地

事業所や所得を得ている資産の名称と所在地もしくは電話番号を記入します。記入欄は2つしか用意されていませんので、3つ以上ある場合は別の用紙に同じ書式で記入して添付します。個人事業主で自宅兼仕事場という場合は、名称はなにも記入せず自宅住所のみを記入します。

所得の種類

「事業所得」「不動産所得」「山林所得」の中から該当するものに〇をします。個人事業主の場合は、一般的な事業内容であれば「事業所得」を選択します。

いままでに青色申告承認の取消しを受けたこと又は取りやめをしたことの有無

過去に青色承認の取消しを受けたり、申告を取りやめにしたことがある場合は有に〇をします。

本年1月16日以降新たに業務を開始した場合、その開始した年月日

青色申告を予定している年の1月16日以降に事業を始めた人は、開業日を記入します。

相続による事業継続の有無

相続で事業を受け継いだ場合は有に〇を記入します。

その他参考事項

  1. 簿記方式…青色申告をする際の簿記の方法を選んで該当するものに〇をつけます。
  2. 備付帳簿名…青色申告をする際に、併せて提出する予定の帳簿名を選んで〇をつけます。それぞれの事業によって異なりますが、「現金出納帳」「売掛帳」「買掛帳」はほとんどの事業所でも使用します。
  3. その他…特記事項がある場合にはここに記入します。

関与税理士

確定申告の作成を担当している税理士がいる場合は、税理士の氏名と電話番号を記入します。

青色申告承認申告書の記入例

例)東京都品川区八潮で、Web制作の事業を自宅で営んでいる山田太郎さんの場合(開業日:29年1月25日)

  • 宛名…品川税務署長と記入します。
  • 提出日…平成29年2月24日提出と記入します。
  • 納税地…住所地を〇で囲み、〒140-0003 東京都品川区八潮○○-〇〇 TEL:03-1234-5678と記入します。
  • 上記以外の住所地・事業所等…自宅で事業を営んでいて事務所を構えていないため無記入です。
  • 氏名…氏名欄に山田 太郎、フリガナにヤマダ タロウと記入します。
  • 生年月日…平成を〇で囲み、3年4月20日生と記入します。
  • 職業…Web制作と記入します。
  • 屋号…屋号はないので無記入です。
  • 申告年…平成_年分以後の~の部分に29と記入します。
  • 事務所又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地…名称にはなにも記載せず、所在地に住所を記入します。
  • 所得の種類…事業所得を〇で囲みます。
  • いままでに青色申告承認の取消しを受けたこと又は取りやめをしたことの有無…無を〇で囲みます。
  • 本年1月16日以後新たに業務を開始した場合、その開始した年月日…29年1月25日と記入します。
  • 相続による事業承継の有無…無を〇で囲みます。

・その他参考事項
(1)簿記方式…複式簿記に〇をつけます。
(2)備付帳簿名…現金出納帳、売掛帳、買掛帳に〇をつけます。

青色申告承認申告書を書くときの注意点

一番気を付けなければならないのは、簿記形式です。青色申告の最大のメリットともいえる青色申告特別控除は簡易簿記では受けることができないため、複式簿記での申告が必要となっています。青色申告は専門的な知識や会計ソフトが必要で、経理の経験がない人にとってはハードルが高く感じるかもしれません。知識や時間的に余裕がない人は、控除を諦めて簡易簿記での申告か税理士に手続を依頼しましょう。簡易簿記の申告でもまったく控除が受けられないわけではなく、最大10万円までの控除を受けることは可能です。

それ以外で青色申告承認申告書を書く際の注釈を以下にまとめていますので、参考にしてください。

住所地

  • 住所地は簡単にいうと住民票に記載されている住所のことです。
  • 居所地とは日本国内に住所がなく居所がある場合や、日本国内に住所はあるが事業の関係で別の場所に長期間いる場合の所在地です。

マイナンバー

マイナンバーは平成28年に一旦青色申告承認申告書への記載が必要になりましたが、平成29年からは記載が不要となりました。

簿記形式

  • 簡易帳簿とは収入と支出だけを記入する家計簿やお小遣い帳のような簡易的なもののことを言います。期首残高と収益を合わせた額=期末残高と費用となります。
  • 複式簿記とは、キャッシュフローという損益計算書とストックという貸借対照表の2つの財務諸表を元に作成されます。この簿記形式は、会社法で定められている決算書として認められます。

備付帳簿名

現金出納帳

収入や支出などの現金の動きや理由を記入して現金の管理を行うもので、家計簿やお小遣い帳のようなものです。

売掛帳

商品やサービスを販売して収入は確定しているが、まだその代金を受け取っていない状態の売り上げ(売掛)を、取引先別に記入したものです。

買掛帳

売掛の逆で、購入して商品やサービスを受け取ったが、まだその代金の支払が済んでいない状態のもの(買掛)を、取引先別に記入したものです。

経費帳

仕入以外の諸経費をまとめたものです。経費には地代家賃や税金、交通費、人件費などが含まれます。

固定資産台帳

土地や建物の不動産、償却資産などの固定資産を所有している場合に、自治体に保存されている台帳のことです。

預金出納帳

金融機関の口座別に入出金をまとめたもので、日付・相手勘定科目・入金額・出金額・入金した理由と出金した理由・口座の残高の記載が必要です。

手形記入帳

受取手形の出納を記入する帳簿のことで、手形の支払人の名前・手形を振り出した人の名前・手形の決済が完了しているか・手形の満期日・手形の使い道が記載されています。

債権債務記入帳

買掛金以外の債務や売掛金以外の債権を記録するための帳簿です。債務であれば銀行からの貸付金、債権であれば事業主が事業資金から生活費として使った時に適用されます。

総勘定元帳

各勘定科目に基づいてすべての取引をまとめたもので、貸借対照表や損益計算書のもとになる重要な帳簿です。

仕訳帳

すべての取引を日付順に記録する帳簿で、総勘定元帳のもとになる帳簿です。

入金伝票

商品を販売したりサービスを提供したりして、現金が入った時に作成する会計伝票の一つです。

出金伝票

購入した商品やサービスについて代金を支払ったり、銀行にお金を預けたり社員に仮払いをした時など、事業資金から現金が出て行った時に作成する会計伝票の一つです。

振替伝票

入金伝票や出金伝票などすべての伝票の基本になるもので、取引内容を記入した伝票です。

現金式簡易帳

現金出納帳に経費欄を加えた帳簿のことです。

青色申告承認申告書の提出期限

青色申告承認申告書は、事業をずっと継続して営んでいる人の場合、青色申告書で確定申告をする年の3月15日が提出期限となります。

確定申告はその年の1月1日から12月31日までの所得を、翌年3月15日までに行いますので、確定申告の際に同時に申請書を提出する場合には、翌年分の青色申告承認申告書を提出することになります。昨年の3月15日までに提出ができていない場合は、その年の確定申告は白色申告をしなければいけません。

また事業を新規で始めた人の場合は、開業のタイミングによって異なります。事業の開業日や不動産の貸付をした日が1月16日以降であれば、原則2ヶ月以内に青色申告承認申告書を提出しなければなりません。

例外として1月1日から1月15日までの間であれば、3月15日までに青色申告承認申告書を提出すればよいことになっています。新規で事業を開始した場合には、「個人事業の開業・廃業等届書」を所轄の税務署に提出して手続きをしなければなりませんので、通常は開業届と同時に青色申告承認申告書も提出します。

青色申告承認申告書の提出先・郵送先

窓口に直接行く場合は、納税地を所轄している税務署に青色申告承認申告書を持参して提出します。税務署の受付時間は8:30~17:00までとなっており、土日祝日は閉庁日なので受付してもらうことができません。

時間内に持参することが難しい場合は、税務署の時間外収受箱に投函するか、郵送で提出することも可能です。郵送先は国税庁のホームページで担当の税務署を検索すれば、所在地が記載されていますのでそこに郵送します。

青色申告承認申告書の控えのもらい方

窓口に直接持参する場合には、受付を担当してくれた人から青色申告承認申告書の控えを受け取れます。控えは大切な証明書類なので、手元にしっかりと保管しておきましょう。

郵送で青色申告承認申告書を提出する場合は、税務署に控えを返送してもらう必要があります。書類を作成した後、控え用のコピーを1部とって印鑑を押して、付箋などで「受付印を押印したものを返送してください」と一筆書き添え、青色申告承認申告書と一緒に郵送します。返送してもらう必要がありますので、自分の郵便番号や住所、氏名を記入した返信用封筒と、返送用の切手を同封するのを忘れないようにしましょう。

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