海外で働くエンジニアの平均年収・現状とは|必要なスキル・英語力


海外で働くエンジニアの平均年収

日本のエンジニアの給料が高くないこともあって、度々話題になるのが海外のエンジニアの地位の高さです。

特にアメリカのエンジニアは社会的地位が高く、年収1,000万円越えも普通だと言う声もよく聞きます。ですのでエンジニアとして働く皆さんの中には日本を飛び出して世界でチャレンジしてみたいと思っている方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。

近年ノマドワーカーのように、様々な場所で様々な働き方をするという選択肢が増えていますが、実際海外で働いた経験がない人にとっては、スキル、言語、生活といった面で分からないことがたくさんあるのも事実です。

そこで今回はエンジニアが海外で働く場合のあれこれについて、いくつか情報をまとめました。

どこの国で働いているエンジニアが多いのか?

一口に海外といっても様々です。アジア、アメリカ、ヨーロッパから中南米、アフリカまで国や地域はたくさんありますので、海外勤務をされている方が具体的にどんな国で働いているのか見てみましょう。

エンジニアライフ応援サイト「Tech総研」によると、25歳〜39歳までの海外勤務経験のあるエンジニア100名にアンケート調査をしたところ、以下のデータになったとのことです。

1位:中国(32%)
2位:アメリカ(24%)
3位:ヨーロッパ(18%)
4位:台湾(13%)
5位:タイ(12%)
6位:シンガポール(11%)
7位:韓国(9%)
8位:インドネシア(5%)
9位:マレーシア(3%)
9位:ベトナム(3%)
9位:インド(3%)
12位:その他(11%)

最も多かったのが中国で、約3人に1人が中国での勤務を経験している結果になっています。次に多かったのがアメリカで約5人に1人の計算です。中国とアメリカの2国で56%と半数以上を占めているのは、やはり2国とも経済大国だからでしょう。

海外で働くエンジニアの平均年収は?

では次に、国ごとにエンジニアの平均年収を見ていきます。上に挙げた国の中からいくつかピックアップしてご紹介します。

日本:467万円
アメリカ:889万円
イギリス:450万円
シンガポール:563万円

レートは2017年のレートで計算しました。ヨーロッパを代表してイギリス、アジアはシンガポールをチョイスしてみました。

もちろんこの数字は現地の物価を計算に入れていない数字ですが、各国の平均年収を単純に円に換算した場合、アメリカ以外はそこまで大きな差とはなりませんでした。

またアメリカのエンジニアの給与はそれ以外の3カ国の1.5倍〜2倍に近い数字で、やはり高給であることが分かりました。これはアメリカのエンジニアが日本のように誰にでもなれる職業ではなく、大学や大学院でコンピューターサイエンスを専攻した人だけがなれる職業であることに起因しています。そのために平均年収が高いのです。

海外で働く方が儲かるの?

さていくつかの国の給与額は大体分かりましたが、次に気になるのが海外で働いたら実際に儲かるのかどうかという点でしょう。国によって物価が違うわけですから、単純に円に換算した年収を調べるだけではそれは分かりません。物価という概念を考慮に入れて考える必要があります。

しかし、国の中でも地域によって変わるのが物価です。家賃が安い地域、高い地域、当然あります。

そこで今回はビッグマック指数を用いて計算してみることにしました。ビッグマック指数とは、マクドナルドで販売されているビッグマック1個の価格を比較することで得られる数値で、各国の経済力を測るための指数とされているものです。

2017年度のビッグマック指数は以下の通りです。()内が指数になります。

日本:380円(0)
アメリカ:590円(1.55)
イギリス:435円(1.14)
シンガポール:454円(1.19)

この指数をもとに平均年収を再計算してみると、

日本:467万円
アメリカ:573万円
イギリス:395万円
シンガポール:473万円

差があまりないという結果になりました。アメリカの給与支給額自体は多いものの、ビッグマックの値段も高いために日本と比べてもそこまで優位ではないということです。もちろん各地域で物価は変わるため、必ずしもこの数字通りになるわけではありませんが、結論としては「そこまで大きく稼げはしない」ということになります。

海外勤務経験のある方の声を拾ってみても、海外の方が稼げると答えた方は多くはありませんでした。確かに東南アジアなどの物価の安い地域に行けばお金を稼げそうなイメージもありますが、ある程度の大きな額の案件を受注しやすいのは日本という声が多かったのも事実で、海外と日本とでどちらが稼ぎやすいかという問いには多くの方がどちらもそんなに変わらないと答えていたのが印象的でした。

海外でのエンジニアの地位は?

先に述べた通り、アメリカでのエンジニアは高い地位にあります。アメリカでエンジニアになるには大学や大学院でコンピューターサイエンスを専攻しなければならないため誰にでもなれるわけではなく、よって社会的地位や平均年収が高くなります。

ただそれ以外にもエンジニアの社会的地位を上げているものがあります。

それはベンチャーキャピタル(VC)です。GoogleやFacebook など現在において影響力を持っている企業も、大半が元エンジニアだった起業家が起ち上げたものです。これらのベンチャー企業もまず自己資金で起ち上げて、事業が軌道に乗り始めたらVCから資金を調達して会社を大きくするという手法を取りました。

ただ、この時の投資額がアメリカの場合ケタ違いに多いのです。日本でも投資は許可されていますがその額は日本の上限8,300万円に対して、アメリカは10億3,600万円と大きな差になっています。

VCに期待されるのは安定した資産運用などではなくハイリスク・ハイリターンの博打的要素であるため、投資を受けるベンチャー企業も利益率の高い知的集約型のITビジネスが選ばれやすくなります。知的集約型のITビジネスが選ばれれば、当然技術力のあるエンジニアのニーズも高まり、エンジニアの給与や社会的地位が上がるというメカニズムになっています。

ですので、技術力のあるエンジニアは簡単に給与や社会的地位が上がります。日本のように、システム運用・保守から始まって、システムエンジニア、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャー、コンサルタントと出世を繰り返さないと給与が上がらないということはありません。

また、アメリカだけではなくヨーロッパを視野に入れても、エンジニア=専門職という認識が高く、出世やそのポジションで給与が大きく変化するわけではありませんので、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーといった管理職を希望する人はそこまで多くはありません。エンジニアならエンジニア1本で仕事を続ける人が多いということです。

海外でエンジニアとして働くときにどれほどの英語力が必要なのか

海外でエンジニアとして働こうと考えた時に、まず気になるのが英語力ではないでしょうか。働き方や雇用形態は様々ですがとりあえず日系企業の場合と外資系企業の場合という2つの観点から見てみましょう。

海外の日系企業で働く時に必要な英語力

海外の日系企業で働く場合、そこまでの英語力は必要とされません。もちろん海外で生活している以上、英語や現地の言葉を話せた方が有利になることは間違いありませんが、日系企業の場合は企業内に日本人が多いため日本語だけで十分なコミュニケーションを取ることが可能です。

エンジニアとして現地の人間と接する機会ももちろんありますが、エンジニア同士で話す場合は技術用語は世界共通ですので英語力が低かったとしても話は十分に通じます。また英語を公用語としていない国に勤務する場合は現地の人間も非ネイティブにですので問題ありません。

海外の外資系企業で働く時に必要な英語力

海外の外資系企業で働く場合は、ある程度の英語力が必要とされます。一般的にはビジネスレベル(目安はTOEIC800点以上)の英語力とされているようです。当然社内のコミュニケーションは基本的にすべて英語になりますし、顧客対応、打ち合わせなど全部英語で行う必要があります。

しかし、だからといって転職した時点でそこまでのものが求められるものではありません。実際には海外の外資系企業の求人であっても英語力不問のものは結構あったりします。要は実際に働いていく上で、簡単なコミュニケーション程度の英語力は誰でもマスターできるということです。

海外で生活していれば日々の生活の中で自然と英語の壁は低くなり、その流れである程度までは英語力は上がるのが一般的です。ですので最初からそこまでの英語力は必ずしも必要にはならないということです。

海外でエンジニアとして働くときに求められるスキル

現在、海外求人は北米やアジアを問わず、先進国から発展途上国までたくさんの国で募集があります。Webサイト開発、ネットワーク構築、基幹システムの立ち上げなど幅広く、日本である程度の経験があれば海外転職もそこまで難しいものにはならないでしょう。近年の求人案件は下記のようなものが多くなっています。

・Web開発
・システムエンジニア
・セールスエンジニア
・データエンジニア
・セキュリティエンジニア
・コンサルタント
・プロジェクトマネージャー

その中でも特に多いのが、発展途上国における大規模なシステム開発・運用案件でしょうか。報酬や待遇も上がっているみたいです。ではそういった企業にエンジニアとして就職するにはどのようなスキルが必要とされるのか見ていきます。

資格よりも実務経験

当然ですが、海外企業に入るにはまず書類選考や面接をクリアしなければいけません。ですので、ここを乗り越えられるだけのスキル・実務経験が必要です。

また、海外の場合は会社に就職するという概念自体が薄いです。募集されている仕事をするために就職するという考え方が近いでしょうか。ですのでその会社が募集している仕事にピンポイントではまるスキル・実務経験が必要になります。

一方、スキル・実務経験がゼロに近い場合は、資格があっても転職はかなり厳しくなります。日系企業の海外現地法人でも実務経験がないに等しい人材を一から教育する余裕はないでしょう。

ビザの問題をクリアすること

海外転職をするにあたって最も難しい問題はビザです。アメリカやアジアで働く場合は、ワーキングビザが必要になります。つまりビザスポンサーとなる受入企業を見つけなければならないということです。見つけ方は2通りあります。

日系企業を探す方法

日系企業にスポンサードしてもらうのはそこまで高いハードルではありません。ですのでまずは日系企業に狙いを定めましょう。

現地企業を探す方法

現地企業にスポンサードしてもらうにはかなり高いスキルが必要になります。相手現地企業にとって本当に欲しい人材(スキル)であれば道も開けるでしょう。

自分のやりたいことをはっきりと主張すること

面接で、自分の最もやりたいことと、1番の強みをしっかりとアピールしましょう。中途半端に何でもできると主張してもまず採用されません。履歴書(レジュメ)もやりたいことや強みを一目で理解してもらえるように強弱をつけて分かりやすく書くことが大切です。

海外でエンジニアとして働くのは大変?

郷に入れば郷に従えという諺がありますが、食べ物、気候、言葉、文化とすべてが異なります。時間通りに電車が来るのは日本くらいなものです。

海外で暮らせば日本で暮らすことの有り難みが身にしみるともよく言われます。ですから新しい環境、新しい職場、新しい人間関係と柔軟に対応する必要があります。

さらには家族を連れて海外に行く場合も適応は難しくなります。自分一人だけの問題ではなくなりますので。家族全体で新しい環境に適応しなければいけないのです。

海外でエンジニアとして働くときの注意点

給与支払い方法に注意

給与の支払い方法が現地通貨換算なのか、円換算なのかを確認しておきましょう。円ベースで現地通貨払いの場合、円高や円安で給料の額が変わってしまいますので注意が必要です。

解雇に注意

例えばアメリカの場合、日本に比べると解雇がしやすい環境であることを理解しましょう。

レイオフ(会社側の理由による解雇)の場合

話し合いに1カ月程度期間が設けられて調整が可能かどうか話し合うことができます。また勤務期間に応じた退職金が支払われることもあるようです。

ファイア(従業員側の理由による解雇)の場合

警告が提示され、その後数ヶ月以内に改善があれば警告は取り消されますが、改善がない場合はそのまま解雇になります。

医療に注意

日本のような保険制度はありません。不慮のケガや病気で病院に行けば支払いはすべて実費になります。海外滞在用の保険に入るなどして準備を怠らないようにしましょう。

海外で働くのが向いている人の特徴

それでは最後にどんな人が海外で働くのか向いているのかまとめます。

目的がはっきりしている人

海外で働くことに明確な目的がない方はやっていけないでしょう。海外は食事、気候、風習、歴史、価値観とすべてが異なる可能性があります。自分の常識=世界の非常識となることもあるかもしれませんし、毎日カルチャーショックを経験することになるかもしれません。

それが短期間の旅行であるならば、そういったカルチャーショックも楽しんで受け流すことができるのかもしれませんが、旅行と居住は大きく違います。そこで働くということは、そういったカルチャーショックを当たり前のものとして受け入れる必要があるのです。

もちろん人間は何事にも慣れることができますので、環境の違いも、文化の違いもある程度慣れることができます。しかし、慣れてきた頃に出現するのが分かれ道です。そのまま現地で生活していくのか、それとも日本に帰るのかという選択肢です。

結局、一般的な日本人にとっては一番居心地のいい国は日本ですから、そのまま海外で生活していくという道を進む決断をするには、余程その国に目的や思い入れがないとできないはずです。逆に言えば、目的さえしっかりしていれば環境や文化の違いくらいは乗り越えられるということかもしれません。

組織や人に頼らなくてもいきていける人

今の時代は色々な考え方があります。集団に属していなければ不安でしょうがない人、終身雇用じゃなければ嫌だという人、とにかく安定した働き方がしたいという人。もちろん考え方は自由ですのでどれも間違いではありません。ただそういった方は海外で働くことには向いていないかもしれません。

アメリカなどにおいて特にそうですが、日本に比べるとドライな部分は本当にドライです。要は日本が集団を重視する文化なのに対して、アメリカは個人を大切にする文化だということです。終身雇用という文化もありませんし、会社への忠誠心も必要とされません。手を挙げれば仕事をどんどん任せてもらえる反面、能力がなければすぐクビになります。

そういった事情を踏まえた上でドライな環境に身を置いてみたいと思った方だけが海外転職をするようにしましょう。

人見知りしない人

学校や職場といった環境で知り合いが一人もいないところからスタートすることが嫌だった人、海外勤務は向いてないかもしれません。

海外だけに限った話ではありませんが、新しい環境ではいつも友人や知り合いと一緒に行動できるわけではありません。むしろ、知らない人たちの中に飛び込んで行くことの方が多くなります。ですので、どんな環境であれ知らない人に積極的に話しかけて行くことができる人は海外転職に向いているでしょう。

しかし、人見知りは克服できます。ポイントは場数を踏むことです。場数を踏むことである程度までは慣れることができます。最初から親しくすることは無理でも、諦めずに何度でも足を運べば顔を覚えてもらえて親しくなることもあります。つまり、そういったチャレンジをすることができるかどうかが重要です。

チャレンジした上でダメだったら?

さっさとあきらめて気持ちを切り替えることです。海外で働くこと、生活することは上手くいかないことの連続です。いちいち落ち込んでいたらキリがありません。気分転換の方法を見つけ、ダメだった経験を引きずらずに前向きになることが大切です。

独立という働き方ってどうなの?

  • 独立すると年収が上がる?
  • 安定して仕事はある?
  • 独立は保険等の自己負担が大きそう
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