フリーランスの開業届の書き方・注意点|提出のメリット・デメリット


フリーランスの開業届の書き方

いざ、フリーランスとして働く事となった場合に提出するのが「開業届」です。
ただ、公的な書類となると、どの書類でも必ずと言っていいほど書き方について悩んでしまう点があります。

そこで、フリーランスの方が開業届を出すときの書き方について解説させていただきます。とはいえ、先ほどから開業届と当然のように名前を出しておりますが、正式には「個人事業の開業・廃業等届出書」という名称で、記入項目は以下のように分かれています。

1.税務署長名
2.提出日
3.納税地
4.上記以外の住所地・事業所等
5.氏名
6.生年月日
7.個人番号
8.職業
9.屋号
10.届出の区分
11.所得の種類
12.開業・廃業等日
13.事業所等を新増設、移転、廃止した場合
14.廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合
15.開業・廃業に伴う届出書の提出の有無
16.事業の概要
17.給与等の支払の状況

このように、意外にもたくさんの記入項目がある事がお分かりいただけるかと思いますが、大事なポイントのみ抜き出してお話させていただきます。

まず、上記の項目ですが、全てを記入する必要はありません。自身の開業に伴う必要事項だけで問題ありませんが、フリーランスの方の開業で必ず書く必要があるのが、
「1.税務署長名」
「2.提出日」
「3.納税地」
「5.氏名」
「6.生年月日」
「7.個人番号」
「8.職業」
「9.屋号」
「10.届出の区分」
「12.開業・廃業等日」
「16.事業の概要」
の11項目になります。それ以外は必要に応じて記入すれば良く、他は空欄で問題ありません。

尚、これらを記入していく中で必ず筆が止まると思われるのが、「9.屋号」と「12.開業・廃業等日」でしょう。屋号についてですが、これは空欄でも問題ありません。今回の開業届は会社の設立ではないため、屋号があるかないかは問題ではないのですが、屋号がある事で個人事業主として働いているという社会的信用度が上がるメリットがあり、銀行口座も屋号を付けた名で開設できるようになります。

また、「12.開業・廃業等日」についてですが、これも特に決まりはありません。会社を辞めた日、お店をオープンさせた日、初めて仕事の受注をした日、開業届を提出する日など、フリーランスとしてデビューした記念の日として日付を書くという感覚で良いでしょう。

フリーランスが開業届を記入するときの注意点

さて、開業届の書き方について、注意点を踏まえてもう少し詳しくご説明させていただきます。開業届には屋号や開業日以外にも重要なポイントがあります。一つずつ解説させていただくと、まずは「1.税務署長名」です。

これは、自身がフリーランスとして働いて納税する管轄の税務署名です。「田中税務署長」と書くという事ではなく、「新宿税務署長」や「渋谷税務署長」といったように記入します。「2.提出日」は提出するその日、「3.納税地」は、フリーランスとして働いて課せられる税金の納税地、つまり事務所としている住所を記入します。

尚、一番気を付けたいのが「8.職業」です。職業の欄に記入する職種によっては個人事業税が課せられます。ただし、個人事業税にも290万円控除が認められています。

つまりは、法定業種に該当している業種のフリーランスの方で、290万円以上の年収を得ている方ですと、個人事業主税がかかるということです。法定業種や個人事業税の詳細については、以下をご参照ください。

参考:東京都主税局「個人事業税」

ここまで、開業届の書き方と注意点を簡単にご説明させていただきましたが、実際の書面を見てみないと実感が湧かないという方もいらっしゃるかと思います。詳細な書面の形式は国税庁のホームページにもリンクがあります。

参考:国税庁「[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続」

フリーランスの開業届の提出方法

開業届の準備ができたら、あとは提出です。提出方法は最寄りの管轄税務署に持参するか、郵送でも問題ありません。ただ、不備や記入漏れなどがあった場合にその場で訂正できるという点で考えると、税務署に持参した方が良いかもしれません。

では、郵送の場合は記入された開業届を単に封筒に入れて送付すれば良いかというと、そうではありません。他にも注意点がありますので、併せて次の項でご説明させていただきます。

フリーランスが開業届を提出するときの注意点

時間が取れない、管轄の税務署が少々遠いなどの事情がある場合は郵送でも開業届を提出する事は可能です。

ただ、郵送の場合に気を付けたいのが、「開業届の控えを手元に残す」という事です。「郵送でどうやって控えを残すの?」と思われるかもしれませんが、さほど難しい事はなく、作成した開業届をコピーし、原本とコピーの2部を郵送で送付するというだけです。その際に返信用封筒と控えを返送してくれるようにとメモ書きを同封しておけば後日コピーに確認印が押印されたものが返送されてきます。

また、提出期限がある事も注意点として覚えておきましょう。開業届はいつでも自由に出せば良いというものではありません。開業届の提出期限は「事業を開始してから1か月以内」となっています。この提出期限については絶対に守らないといけないという事はないのですが、4月1日にフリーランスとして開業したと自分で区切りをつけていたとしても、提出日が6月1日では、4月1日が開業日として認められないばかりか、青色申告による恩恵も受けられません。

とはいえ、開業届を出していないから何らかのペナルティがあるというわけでもありません。何らかの事情で個人事業主となった日付を特定の日にしたいですとか、青色申告でしっかり節税をしていきたいという場合は、この開業届の期限には注意しましょう。

フリーランスは開業届を出していなくても仕事できるのか

上記までをお読みいただくと「開業届は出さなくても良い?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、その通りです。

事実、開業届を出さずに事業を行っている方も多くいらっしゃいますし、確定申告をしっかり行い、法人化をしてさえいなければ、特に開業届を出して仕事をする必要はないという事になります。

ただし、社会的な信用や銀行口座を屋号で作りたいなど、開業届を出しておいたほうが良いというケースもありますので、ご自身の都合に合わせて開業届を出すか出さないかは決められると良いでしょう

フリーランスが開業届を提出するメリット・デメリット

特に提出を強制させることのない開業届。では何故、開業届というものがあるのかが疑問に思えてきますが、開業届を出す事にはしっかり意味があります。
それでは、フリーランスの人が開業届を提出する事にどんな意味があり、どんなメリットやデメリットがあるのかをご紹介させていただきます。

1:開業届を提出するメリット

まずは、フリーランスの方が開業届を出す事のメリットです。上記までのお話と重複する部分もありますが、しっかり把握しておきましょう。

・青色申告が可能になる。
・屋号での銀行口座が開設できる。
・無料の帳簿セミナーを受けられる。
・世間的な信用度が増す。

何と言っても最大のメリットは青色申告が可能になるという事です。帳簿付けなどが複雑な部分もありますが、65万円という特別控除が受けられる青色申告が可能になるのは節税効果が高いです。

また、経費を控除する事も出来ますから、日ごろから税金に関して気を配られている方は開業届を提出されることをオススメいたします。

2:開業届を提出するデメリット

さて、開業届にはメリットだけではありません。人によってはデメリットに感じる部分もあることでしょう。

・失業保険が貰えなくなる。
・住民税の減免制度が受けられない。
・確定申告が絶対に必要になる。

開業届を出しているという事は「私は個人で商売をして収入を得ます!」と宣言しているという事ですので、確定申告は絶対に必要になります。もちろん、開業届を出していなくても収入額によって確定申告が必要になりますし、確定申告をするほどでもない収入でも住民税については別途申告が必要です。

また、失業保険や各地方で受けられる住民税の減免制度が対象外になる可能性が非常に高くなります。むしろ、個人事業主であると宣言をしているのに、失業保険や減免制度を利用していると思わぬ罰を受ける事にも繋がりますので避けられた方が良いでしょう。

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